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INTERVIEW

インタビュー

好きを仕事にするのではなく、
“ちょっとやってみたいかも”
という気持ちから、
仕事を好きになっていく。

Kさん
2010年入社 [新卒]/製品設計本部

現在担当している仕事内容について教えてください。
木材などの切断、切削に用いる電動工具の設計をしています。具体的には、新製品の仕様検討から構想設計、各種設計計算・解析、原価計算、図面作成、試作機の組立、性能評価など製品開発の初期段階から量産組立までのすべてに関わっています。製品の仕様決定では、プロダクトマネジメント部と連携し市場調査を行い、ユーザーニーズを調べたり、他社製品の調査をすることで製品の仕様を決めていきます。その後、試作機を製作し自ら性能評価も行います。製品を開発することが決まれば、品質保証部や製品評価部、生産統括部などと打合せを行い量産開始までの開発プロセスを進めていきます。
実際にどんな製品の開発・設計に携わったのか、可能な範囲で構いませんので教えてください。
1人の人が全然違うジャンルの製品の開発案件を同時並行で担当することは基本なく、基本1製品もしくは1製品群ごとに案件を進めていきます。携わった製品の中で印象に残っているのはACブラシレス丸のこ C6MEY/C6UEYです。今までにない仕様の製品で、世界初の小型化に成功しました。あと、コードレス卓上丸のこでグッドデザイン賞をいただきました。卓上丸のこは精度の良さが特徴なので、家屋でむき出しになる室内用の木材などに使われ、一方コードレス丸のこは小ささと操作性が特徴なので、必要な精度を保ちながらいかに小型軽量化するかが、開発上重要となりました。
仕事のやりがいや面白さはなんですか?
自分が書いた図面で部品ができて、その部品を自分で組立て試作機を作る、さらにその試作機を自分で使って性能を評価するという一つ一つの工程が面白いですね。性能評価を行い、不具合が見つかると落ち込みますが、対策案を考え、閃く瞬間も面白いです。そして、その対策案が上手くいくとさらに面白い。設計業務は面白いです。自動車や大型機械の開発であれば、当然開発に関わる人の人数は凄く多くなりますが、工機では1つの製品開発を少人数で、製品初期段階から発売まで関われるのでやりがいがあります。何かの部品ではなく、発売される1つの製品を開発するので、ホームセンターで自分が開発した製品が並ぶのを見て"これは私が設計したんだ"という達成感があります。
仕事での辛いことや大変なところはどんなところですか?
製品仕様を決めることが難しく大変です。市場調査を行うと必ずしもユーザーが求めていることが同じであるとは限りません。また、日本のユーザーが求めていることと海外のユーザーが求めていることも異なっていることが多く、電動工具のユーザーはプロであり拘りも強いため、すべてのユーザーが満足いく製品を作るのは難しいです。また、競合他社との価格競争も厳しく、限られたコストで製品化するのは大変です。あとは製品開発中のトラブルが辛いですね。製品を開発する上で発売の時期は決まっており、それが遅れれば多くの人に迷惑がかかり、会社としても利益が減ってしまいます。開発途中にトラブルが起きた場合、日程を遅らせないために早急に対策案を考え再試験を実施する必要があり、いろいろな部署や外注先の協力が必要になります。
仕事をするうえで一番大切にしていることを教えてください。
自分の考えや意見を発言する、また、他の人の意見を聞くことを大切にしています。入社して数年は先輩が設計した製品の実用試験や測定が主な仕事でした。そのため、製品に触れる時間は上司や先輩以上に長かったので、製品に対して思うことがあれば積極的に発言していました。それに対し、先輩も上司もしっかり私の意見を聞いてくれ、それに対する考えも説明してくれました。自分が発言することで、相手の考えを聞くことができ製品に対する考えや仕事への考え方の幅が広がり自分の成長に繋がっていたと思います。現在は逆に後輩と仕事を進めることが増えてきたので、まずは相手の意見を聞くことを大切にし、それに対し自分の考えを述べるよう心がけています。また、製品をまとめる上で各部門と連携する際にも相手の考えを聞き、自分の考えを話しコミュニケーションをとることで全体最適を目指して製品開発を進めています。
自身の成長を感じる時や、役立っている実感を得られる時はどんな時ですか?
同僚や先輩設計者に頼られ、意見を求められた時ですね。入社3~4年目で初めて構想設計を任された時もプレッシャーはありましたが、大きなやりがいを感じました。また、私が設計・開発した工具を大工さんが使ってくれているのをTVやYouTubeで、さりげなく映ってるのを見たとき社会に貢献していると実感します。逆に他社製品だと悔しかったりしますね。
工機ホールディングスを選んだ理由は?
ものづくりに興味があったのでメーカーを志望しており、少人数で1製品を開発するという事もやりがいがあると感じ選びました。また、茨城の勝田工場が実家から近からず遠からずの距離にあり、開発拠点がそこだけなので転勤が少ないと思ったのも理由の一つです。
休みの日はなにをされていますか?
家族サービスをしたり、趣味のDIYやボルダリング、スケボーやスノーボードをしたりしますね。あと、たまにですが勉強もします。
この土地に住んでみて、良い所・悪い所を教えてください。
良いところは、車で15分ほどの距離に海があり、美味しい海の幸が堪能できるところです。サーフィンをしてる人も結構いますし、近くに海浜公園もあってロックフェスが行われてたりします。以前に住んでいた所よりも都会で、お店も色々あって便利です。その割に土地も安く、一生この土地に住むのもありだなと感じ、25歳で家を買いましたね。悪い所は、挙げるとすれば道が混む事ぐらいですかね。それも工場の人が一気に出勤・退勤するため、一時的に工場周辺が混むだけで、基本的には町全体混んでいないですけどね。
5年後自分はどうなっていたいですか?
今後5年でさらに設計知識と経験を身に着け、より良い製品を開発し社会に貢献できる設計者になっていたいです。より小型軽量化した製品を作ったり、今までにない機構の製品を生み出したりしてみたいですね。
学生へのメッセージ、アドバイスをお願いします。
就職活動では、自己分析をして自分が好きなこと、やりたいことを考え、たくさんの企業説明会に参加して、自分に合っている企業を見つけることが大切だと思います。それができていれば問題ないと思います。しかし、私の場合は自分が好きなこと、やりたいことがボヤっとしていました。そんな気持ちで企業説明会へ行っても情報の入り方もボヤっとしていました。自分は好きなこともないつまらない人間だなとへこんだ時期もありました。そんな気持ちで就職した私ですが、今の仕事は好きです。好きを仕事にするのではなく、仕事を好きになるって考えもあると思います。企業選びは“ちょっとやってみたいかも”というボヤっとした気持ちを育てていくのも大切だと思います。

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